今日の出来事。

事務所前の本棚で一生懸命、本を探している介護職員さん二人。

「引っぱるのではなく、押す動作が良いという事をみんなで勉強しようと思って。最近、落ちてきた、○○さん(入所者様)の介助についてみんなで考えたいです。」

とのことでした。

 

いつも入所者様お一人おひとりを気遣っていただき、本当にありがとうございます。

 

当法人の生活リハビリでは、「引く」動作ではなく「押す」動作で、『入所者様が、お一人で動かれる未来をイメージした介助』を大切にしています。

 

「引く」動作とは、レバーを引く、手すりを引っ張りながら歩く、綱引き…等々、作業的な動作、意識して行う動作で自然の動きではありません。身体的にも慣れていない、無理している動作ともいえるのではないでしょうか。

 

自然な動きは、(地面を押して)立つ、(地面を片足ずつ押し出しながら)歩く、(両足で地面、お尻で座面を押しながら)座る等、すべてが「押す」動作です。

無理しないでも行われている、慣れた動きです。

 

長年、頑張って動いてきた結果、痛み等が出てくる ⇒ 痛み等を避けるためにはどうするか考えた結果、「引く」動作となる ⇒ しかし、「引く」動作は日常の生活動作には向いていない等の理由で、さらに痛み等が出てくる ⇒ 介助に頼ることとなる ⇒ 心身機能の低下が起こる

 

このような負の流れによって、ご自身で行えることが少なくなってしまう…といった事も考えられます。

入所者様のその時の状況に合った介助方法を見直すことは、重要です。

…と、言うことは簡単です。

実際に日々入所者様と過ごしている介護職員の方々が当法人の生活リハビリを意識して頂けなければ意味ありません。

 

自然な動作で、少しずつ介助量を減らし、入所者様おひとりで動かれる未来が想像できるような介助を考えて下さっている、介護職員の方々。

 

入所者様への職員さんの思いに、心から感謝しています。